ロシア料理

〜〜食は文化のエッセンス〜〜





〜 日本のロシア(旧ソ連圏)料理店ガイド 〜



 一番手軽にロシア文化を体験するのは、やはりレストラン等で料理を食べてみることでしょう。

 しかし、どこにロシア料理店があるのか、またお店に行くにしても、どんな内容(味、値段、接客態度など)なのか、どうせ自腹で行くなら、あるていどの検討をしてからにしてみたいものです。

 そこで、主として関東圏になり、また、わずかな来店回数、限られたメニューしか食べていませんが、実際に訪れた経験を基に、お店のランク付けと感想を載せてみました。

 大概のレストランは訪れた回数が少ないので、評価の精度がそれほど高くないことをお許しください。また、お店の評価は今後どんどん変更していきます。

 (注意!)ロシアレストランは、気が付いたら閉店していることが多いため、出かける前に、必ず電話で確認を取ったほうが無難です!



 0.目次

   1.2008年度在日本ロシアレストラン界概観

   2.収録レストラン一覧

   3.5点評価によるレストランランキング

   4.収録レストラン感想


 1.2008年度ロシア料理概観

 注目すべきはロシア人シェフ、もしくはロシアでみっちり修業した日本人シェフらが経営する本場のロシア料理の味を出す新興レストランの台頭と日本人経営の老舗ロシア料理店の撤退である。原因は以下であると考えられる。以前から本場のロシア料理の味を出す料理店はあったが、ロシアの注目度の低さと、本場からの材料調達による高めの値段で敬遠され固定客が集まらず、これまでその手のお店は撤退が続いていた。しかし最近BRICsなどと呼ばれ、石油価格の上昇等にけん引されたロシア経済の成長でロシアが注目され、ロシア料理店に入ってみようとするお客が増えてきた。するとそういうロシア人経営のロシア料理店は、店員はロシア人であり、なおかつ味もロシア風(やはり本場の味はおいしい)、しかも故国を懐かしむロシア人客が多く来店するため、ロシア的雰囲気がばっちり楽しめる。さらに往々にして、日本人経営のレストランよりもロシア人従業員のほうが接客はうまいのだ(もちろん、まったく逆の人もいるが)。訥々とした日本人に比べ、感情を容易に外に出すことにたけているロシア人のほうが、お愛想の技術は上なのだと思う。以上二つの理由により、少々高めでもまたあの店に行ってみようかということになり、これまで日本人経営レストランに行っていた客がロシア人経営例ストランに流れる、ということではないだろうか。


 2.収録レストラン一覧(取り消し線は閉店です)


   ロゴスキー(渋谷)  
ロゴスキーHP

   バラライカ(お茶の水)

   チャイカ(高田馬場) チャイカHP

   ロスカヤトロイカ(六本木)

   ペチカ(新宿伊勢丹会館)

   スンガリー(新宿)  スンガリーHP

   バイカル(池袋)

   ろしあ亭(神田神保町)ろしあ亭紹介HP

   サラファン(神田神保町) サラファン紹介HP

   マトリョーシカ(新宿)マトリョーシカHP

   カフェロシア(吉祥寺)カフェロシアHP

   ミンスクの台所(六本木)ミンスクの台所HP


    (掲載予定)

   テアトロスンガリー青山(青山)

   バイカル(六本木) バイカル(六本木)紹介HP

   カリッサ(鎌倉)   カリッサHP

   ヴォルガ(港区)

   バイカル(千葉)   バイカル(千葉)紹介HP

   ロシア亭(群馬県高崎市)
    →エルミタージュ(前橋)エルミタージュHP

   浅草マノス(浅草)  浅草マノスHP

   ロシア料理 草加マノス(埼玉) 草加マノスHP

   ミオリーツァ(錦糸町)

   サモワール(渋谷)

   ソーニャ(茗荷谷)

   ストローバヤ


 3.5点評価によるレストランランキング

店名
(取り消し線は閉店です)

5点評価

また行きたい?

バラライカ(閉店)

4.0

できるならぜひ

ロゴスキー

3.7

もちろん!

カフェロシア

3.7

値段を除けば
ぜひ!

ミンスクの台所

3.5

ぜひ行きたい!

バイカル(閉店)

3.4

できるならぜひ

スンガリー

3.4

値段を除けば
ぜひ!

マトリョーシカ

3.2

行くかも

ロスカヤトロイカ(閉店)

3.0

できるならぜひ

ペチカ(閉店)

3.0

行くかも

チャイカ

2.8

行くかも


   (*)この評価は2008年現在の評価です。
      今後のお店の状況で常に変動します。


 4.収録レストラン感想(取り消し線は閉店です)



         〜ロゴスキー〜
          ロシア料理店の老舗

          ロゴスキーHP

  お店の場所      : 渋谷
  私の来店経験     : 10回以上
  5段階評価      :  .
  もう一度行きたい?  : はい!

   

 値段

 ★ ★ ★ ☆ ☆   

 ★ ★ ★ ☆  

ロケーション

 ★ ★ ★ ☆  

接客態度

 ★ ★ ★ ☆ ☆  

雰囲気

 ★ ★ ★ ☆ ☆ 

収容人数

 ★ ★ ★   


   ○お店の感想

 大概のロシア関係者なら、一度は訪れたことがあるだろう、有名なロシア料理店の老舗。最近(2006年)若干料理が値上がりしたものの、通常のロシア料理店のランクから言えば無難な部類に入る。場所も渋谷駅周辺と、集まるには好都合である。ロシア人から言わせれば、料理はかなり日本化しているが、ところがどっこい、味はなかなかのものである。私はお酒はほとんどのめないが、バルチカ(*1)などのNoもたしか5種類くらいそろっている。ウォッカもロシアのもののみでなく、ズブロフカ(*2)もあり、お酒のラインナップがよさそうである。などたまにバイト店員に、旧ソ連圏(ロシア人、ウクライナ人等)出身者がいる。ちなみに常勤のロシア人ウェイトレスさんはいまのところ(208年)二人。客席数も多く、ロシア関係者の集まりなら、どれほど大きなものでも、会場はここで間に合うだろう(最大32人まで予約可能、2008年)。ロシア料理を初めて味わう人を連れて行くなら、ここが一番無難である。日本化したロシア料理という一点を除けば、総合判断では一位のロシアレストランと断言できる! しかし、アルファベットの店名は「ROGOVSKI」なのに、なぜ日本語の店名は「ロゴスキー」なのであろうか。常勤のロシア人ウェイトレスさんに聞いてみたところ、「私も知らない」といわれたが、一応推測を述べてくれました。それによると、このロゴフスキーとはじつはウクライナ人の名前なのだが、ロシア語のВの音は非常に弱いので日本人の耳には聞こえにくく、それで日本語で書いたときにこの「フ」が脱落してロゴスキーになったのではないか、とのことです。このページのレストラン評価の基準の店である。


  (*1) バルチカ 

 サンクトペテルブルクのバルチカ社の生産するロシアのビール。ロシアのビールは、1230年ごろポーランドに入植したチュートン騎士団(ドイツ騎士修道会)の勢力拡大により、バルト三国沿岸に住んだバルト・ドイツが作ったらしい。日本のビールに比べて薄味だが、ドイツ旅行経験者から、ドイツビールのような味だといわれたことがあります、ある意味当たり前か…。種類はナンバーで決められている。詳細は以下(カッコ内はアルコール度数)。また、バルチカ社公式HPもあります。

  0.ノンアルコール(0.5%以下)
  1.ラガービール(4.4%)ライト
  2.フルーツ味ビール(2.3〜4.0%)
    味はレモン、オレンジ、チェリーの三種類
  3.ラガービール(4.8%)
  4.黒ビール(5.2%)
  5.ラガー(5.3%)
  6.黒ビール(7.0%)
  7.ラガー(5.4%)(缶ビール、輸出用)
  8.無濾過(5.0%)
  9.ラガー(8.0%)
 10.ラガー(5.2%)


  (*2) ズブロフカ

 香草入りのポーランドのウォッカ。いい香りがして、酒がほとんど飲めない僕にとっても、なかなか美味である。現在のリトアニアに生息するヨーロッパバイソンがトレードマークというところを見ると、むしろ、ポーランド=リトアニア同君連合国のウォッカというほうが適切かもしれない。



        バラライカ
        残念ながら閉店しました
           私の知る限り最高の味のロシア料理店


  お店の場所      : 神保町
  私の来店経験     : 4回くらい
  5段階評価      :  .
  もう一度行きたい?  : もしできるならぜひ…。

 値段

☆ ☆ ☆

★ ★ ★

ロケーション

★ ★ ☆ ☆ ☆

接客態度

★ ★ ★

雰囲気

  ★ ★ ★  

収容人数

★ ★ ★ ☆ ☆



   ○お店の感想

 ロシアの弦楽器バラライカがお店の名の由来。とにかく料理の味、彩りがすばらしく、私の訪れたロシアレストラン中最高であったが、それに比例してとにかく値段が最高級に高かった(記憶が正しければ、ピロシキ(*3)6個で1500円、ボルシチ(*4)2000円、サリャンカ(*5)2500円といったところ)。御茶ノ水の三省堂前からすこし行ったところにあり、多少位置はわかりにくかった。メニューはロシア語表記(横に日本語表記もあった)、ボーイさんが一人いて、彼が全ての注文を受けてくれていた。時間帯によっては、バラライカの生演奏などのイベントもあり、半地下にある店の構造ともあいまって、雰囲気は最高であった。酢漬けニシン(*6)など非常においしく、接待用としては最高のレストランであったといえよう、閉店したのが実に悔やまれる。


  (*3) ピロシキ(単数主格形ピラジョーク)

 小さいピロークのこと。キャベツ・卵をいためたものを、バターとスメタナを大量に入れたパン生地でくるんで揚げるのが基本だが、味噌汁の具の如く、ピロシキの中身は作る人により千差万別である。したがって(ことにロシア本国では)味の当たり外れが極めて大きい。ちなみにピロシキは複数主格形である。


  (*4) ボルシチ(ボールシ)

 シー(野菜スープ)の一種。有名なロシア料理だが、元はウクライナ料理である。ビーツ(スヴョークラ)が入る野菜スープをボルシチと呼び、入らない野菜スープがシーである。刻みキャベツ、ジャガイモ、たまねぎ、ビーツ(スヴョークラ)を炒めて煮たものの中に、だし汁をいれ、最後に大量のパセリ、大量のスメタナを投入して作る。野菜エキスの染み出たスープを味わうのがメインなので、シジミ汁のシジミと同じく、野菜は食べても食べなくてもよいという話だが、せっかくなので僕は全て食べることにしている。


  (*5) サリャンカ

 「塩」という意味の、香辛料を利かせた濃い肉・魚スープ。


  (*6) 酢漬けニシン

 名前の通り、酢で漬けたニシン料理。しめさばと良く似た味がし、美味である。ロシアは案外魚料理が発達しているが、これはロシア正教にはやたらと精進日が多く、肉を食べられない日が多かったからだともいわれている。



          〜チャイカ〜
          ノーマルなロシア料理店

           チャイカHP

   店の場所      : 高田馬場
   私の来店経験    : 1回
   5段階評価     :  .
   もう一度行きたい? : 機会があればいくかも…。

   

 値段

★ ★ ★ ☆ ☆

★ ★ ★ ☆ ☆

ロケーション

★ ★ ☆ ☆ ☆

接客態度

★ ★ ★ ☆ ☆

雰囲気

★ ★ ★ ☆ ☆

収容人数

★ ★ ☆ ☆ ☆


   ○お店の感想

 露文科を擁する早稲田大学最寄り駅の高田馬場に位置する店。店はそれほど大きくないが、少人数(4人以内)の食事会には全く問題ない広さである。値段もそれほどは高くなく、日本化したロシア料理であるが、味もまあまあであり、訪れて失望することはないであろう。薄めのクヴァス(*7)も飲めますが、2005年に訪れた時は、この店のクヴァスは正直まずい味で、本物のクヴァスはもっとおいしいです。


  (*7) クヴァス

 ライ麦、あるいはライ麦と麦芽、黒パンで作る発酵性微アルコール飲料。時々自分で作って飲んでいるが、きちんと作ったクヴァスはなかなか美味しい。微炭酸で、ほんのりアルコールが入っており、発酵が進まず残った砂糖で甘みがある。日本人全員の口に合うかどうかは謎(ちょっとイースト菌臭がある)であるが、僕が作ったクヴァスを飲んだ人(4人くらい)は、「案外いける」との由。ある人は、マッコリのようだといい、安徽省出身の中国人の友人は「米米酒」に似た味だ、との感想でした。作り方は古くなった黒パン(食パンでもOK)一斤をオーブンで少し焼き、沸騰したなべいっぱいの水(パンが水を吸うので大量の水を用意するのがルーチシェ)に入れて10時間程度おく。ついで、水を吸ったパンをフキンなどでこしとり(クヴァスが濁るので、フキンを絞って煮汁をとるのは避ける)、その煮汁が人肌程度の温度に冷めたら、砂糖150g(細かい分量は各人の好み)と、煮汁と大匙一杯の小麦とドライイースト12g(細かい分量は各人の好み)、レモン汁やミント(イースト菌臭をごまかすため)を混ぜ合わせて少し発酵させたもの(あぶくが出てきます)をまぜ、常温で半日から一日置く。泡を掬い取って容器に移し、12時間程度冷蔵庫で冷やせば完了である。



       〜ロスカヤトロイカ
       (残念ながら閉店しました)
             本物の(家庭の)ロシア料理


   店の場所       : 六本木
   私の来店経験     : 1回
   5段階評価      :  .
   もう一度行きたい?  : もしできるならぜひ…。

値段

☆ ☆ ☆

★ ★ ★ ☆ ☆

ロケーション

★ ★ ☆ ☆ ☆

接客態度

★ ★ ★ ☆ ☆

雰囲気

★ ★ ★

収容人数

☆ ☆ ☆


   ○お店の感想

 ルースカヤ・トロイカ(ロシアのトロイカ)なる名前をもつお店。旧ソ連圏の人(たまたまその店でタジキスタンの位置が話題になり、地図を借りたところ、その地図に「ロシア・ベラルーシ地図」と書いてあったため、ひょっとしてこの人ベラルーシ人かも、と思っている。)らしきおばさんがやっていたお店。ロシア人客も散見し、店内のロシア的雰囲気も上々である。経験的に言って、料理が本場ロシアの味に近いお店には、入店した際、ロシア人客が一人や二人はいる。僕の行った限りでは、もっとも真のロシア料理に近い味のお店の一つであり、本当のロシア料理がどんなもの知るには好都合であるが、味はレストランの味というよりは家庭の味であった。お酒もグルジアワイン(*8)のレパートリーが豊富で、ロシアワインがそろっていた。店内はこれがレストランかというほど狭く、15人も入れば一杯になるであろうくらいの広さであり、予約を取っておいたほうが無難である。値段は正直かなり高め。本当の意味でロシア料理そのものを出すお店だったので、閉店が悔やまれる。


  (*8) グルジアワイン

 グルジア産のワインで、ロシアで最も味のよいワインとされる(酒が飲めないので残念ながら私にはよくはわからないが。)。グルジアは、地中海沿岸とよく似た気候の黒海沿岸に位置するため、グルジアで生産されるワインは味がよいのであろう。ちなみにグルジアはスターリンの生まれ故郷でもある。



          ペチカ
       (残念ながら閉店しました)

ノーマルなロシア料理店



   店の場所      : 新宿伊勢丹会館内
   私の来店経験    : 2
   5段階評価     :  .
   もう一度行きたい? : 機会があればいくかも…。

値段

★ ★ ★ ☆ ☆

★ ★ ★ ☆ ☆

ロケーション

★ ★ ☆ ☆ ☆

接客態度

★ ★ ★

雰囲気

★ ★ ★ ☆ ☆

収容人数

★ ★ ★ ☆ ☆


   ○お店の感想

 新宿伊勢丹会館のエスニックレストランばかり入った建物の中にあるお店、どうも夫婦お二人で経営なされているらしい。ロシア料理はやはり日本化しており、店内は割合広く、味はまあまあ、値段もそこそこであった。入って失望を感じることはないレストランであろう。可もなく不可もなし、そこまで外れもないレストランである。なんだかマイナスなことを書いてしまったが、ご主人らしい方は最大限お客の要求を聞いてくださるし、僕が在籍していたロシアサークルもここで後期納会をやりました。迷惑にも、いきなり10人で来店した時に、「なんとかします、まかせてください!」と請け負っていただいたご主人の顔が懐かしいです。



         〜スンガリー〜
           日本化するも、おいしいロシア料理店

           スンガリーHP


   店の場所      : 西部新宿駅付近
   私の来店経験    : 2回
   5段階評価     :  3.4
   もう一度行きたい? : 値段を除けばぜひ!

値段

★ ★ ☆ ☆ ☆

★ ★ ★

ロケーション

★ ★ ★

接客態度

★ ★ ★ ☆ ☆

雰囲気

★ ★ ★

収容人数

★ ★ ★ ☆ ☆


   ○お店の感想

 アムール川の支流スンガリーが名前の由来のお店。ロシア的な雰囲気かどうかはべつとしても、いいレストランの雰囲気を楽しめるお店である。出てくるロシア料理は、やはりけっこう日本化しているが、味はなかなかのものであり、ロゴスキーに匹敵する。他のお店ではなかなか見かけないロシアのお菓子(キセーリ(*9)など)もメニューにあり、すこしびっくりしたが、注文してみると大概はヨーロッパのお菓子にロシア語訳を付けただけのものだったりする。ただ、店員が値段の高い料理やワインを勧めてくるのは閉口したし、実際お値段も、ロシア料理ということを考えても高めな水準である。ただし、支店ではむやみに高いものを勧められることはなかった。


  (*9) キセーリ

 果物を砂糖水で煮て、どろどろにしたお菓子。もともとはスウェーデンのお菓子だという。



          バイカル
        (残念ながら閉店しました)
                本場のロシア料理店


   店の場所      : 池袋サンシャインビル2F
   私の来店経験    : 1回
   5段階評価     :  3.4
   もう一度行きたい? : もしできるならぜひ…。

値段

★ ★ ☆ ☆ ☆

★ ★ ★

ロケーション</